Skills — Reusable Recipes
中級者向けWrite once, use many times
Skills って何?(料理で例えると)
料理を作るとき、毎回ゼロから手順を考えますか?
レシピ本を見て、そのとおりに作りますよね。
Skills も同じです。
「コードのレビューをするときは、この5つの点をチェックして」
というルールを事前に書いておけば、
/review と入力するだけで、毎回同じ品質のレビューが実行されます。毎回説明する手間がなくなる + 毎回同じ品質が保証される。
Skills がない場合 vs ある場合
❌ Skills がない場合(毎回説明が必要)
あなた: 「このコードをレビューして。
セキュリティの問題がないか確認して。
パフォーマンスの問題も見て。
エラー処理が適切か確認して。
テストが足りているか確認して。
結果は表形式で出して。」
(↑ これを毎回書くのは面倒...)✅ Skills がある場合(一言でOK)
あなた: /review src/api/users.py (↑ たったこれだけ! ルールは Skill ファイルに書いてある)
Skill の作り方(ステップバイステップ)
フォルダを作る
プロジェクトの中に .claude/skills/レシピ名/ というフォルダを作ります。
mkdir -p .claude/skills/review
.claude は「ドット」で始まる隠しフォルダです。Claude Code の設定ファイルが入ります。
SKILL.md を書く
フォルダの中に SKILL.md というファイルを作ります。これがレシピの本体です。
# .claude/skills/review/SKILL.md # --- で囲まれた部分 = YAML フロントマター(設定情報) # 履歴書のヘッダーのように、スキルの基本情報を書く --- name: review # スキルの名前(/review で呼び出す) description: コードの品質をチェックする # スキルの説明(Claude が選ぶときの判断材料) argument-hint: "<チェックしたいファイル>" # 使い方のヒント --- 以下の5つの点でコードをチェックしてください: 1. セキュリティ: 外部からの攻撃に弱い箇所はないか? 2. パフォーマンス: 動作が遅くなる原因はないか? 3. エラー処理: エラーが起きたとき適切に対処しているか? 4. 読みやすさ: 他の人が読んでも理解できるか? 5. テスト: 十分なテストがあるか? 結果は表形式で、深刻度(高/中/低)を付けて報告してください。
使う!
> /review src/api/users.py
これだけで、SKILL.md に書いたルールに従ってレビューが実行されます。
最初から使える組み込みスキル
自分で作らなくても、最初からいくつかのスキルが使えます:
| コマンド | 何ができる? | どんな時に使う? |
|---|---|---|
/batch 指示 | 5〜30の独立した変更を並列実行(たとえると、テスト用紙を30人のアルバイトに配って同時に採点させるようなもの)。各ワーカーが隔離された git worktree(同じプロジェクトの独立したコピー)で作業し、完了後に自動で /simplify を実行。 | 「全ファイルのログ出力形式を統一して」のような大規模変更 |
/simplify | 3つの並列エージェント(コード再利用・品質・効率性)が git diff(前回保存した状態との差分)を分析して自動修正。PR(プルリクエスト=コードの変更を他のメンバーにレビューしてもらう仕組み)の前に毎回実行するのがおすすめ。 | コードを書き終えた後の品質チェック |
/loop 5m /review | 5分ごとに指定した処理を繰り返す。 | デプロイ後の監視、定期的な状態チェック |
プラグインシステム(2026年の大型新機能)
プラグインとは?
/plugin install 名前 または /plugin marketplace add オーナー/リポ で導入。2026年3月時点で 101個のプラグインが利用可能(Anthropic製33個 + パートナー製68個)。
X投稿: Justin Wu氏による2026年の全リリースまとめ
注目のプラグイン
| プラグイン | 何ができる? |
|---|---|
| GitHub | Issue・PRの管理、コードレビューを Claude から直接操作 |
| Playwright | ブラウザテストの作成・実行を自動化 |
| Supabase | データベース・認証・ストレージに直接アクセス |
| Figma | デザインデータを読み取ってUIを実装 |
| Vercel | デプロイと環境管理を Claude から操作 |
| Linear | プロジェクト管理ツールと連携、Issue の作成・更新 |
| Sentry | エラー監視データを参照してバグ修正 |
| Trail of Bits Security | 17種類のセキュリティチェックスキル(脆弱性検出、監査等) |
Trail of Bits セキュリティスキル
claude plugin marketplace add trailofbits/skills で導入。X投稿: Muratcan Koylan氏 | GitHub
Skills を使いこなすことの重要性
Skills は「オプション」ではない
なぜ Skills が不可欠なのか
Skills を使わない Claude Code は、毎回ゼロから指示を出す必要がある「記憶喪失の助手」です。一方、Skills を導入すると、Claude は過去に蓄積した知見を即座に再利用できる「経験豊富な専門家」に変わります。Anthropic の調査では、Skills を適切に活用した組織は生産性が平均 20〜50% 向上し、エンジニア1人あたりのマージ済みPR数が1日あたり 67% 増加したと報告されています。
Skill Creator で簡単に作る
「Skills が重要なのはわかったけど、SKILL.md を書くのは面倒」― そんな人のために Skill Creator が用意されています。自然言語(普通の日本語)で「こんなスキルがほしい」と伝えるだけで、YAML フロントマター(ファイル冒頭の設定情報)付きの SKILL.md を自動生成してくれるツールです。15〜30分で実用的なスキルが完成します。
# Skill Creator をインストール(初回のみ) # マーケットプレイス(スキルのアプリストア)にAnthropicの公式スキルを登録 /plugin marketplace add anthropics/skills # スキル作成ツールをインストール /plugin install example-skills@anthropic-agent-skills # Skill Creator を起動 # Opus = 最も賢いモデル。スキル作成には推奨 /model opus # スキル作成ウィザードを開始 /skill-creator
プリビルトスキル vs カスタムスキル
| 種類 | 特徴 | おすすめの使い方 |
|---|---|---|
| プリビルトスキル | Anthropic が公式に作って公開しているスキル。PDF/Word/PowerPoint 作成、デザイン作業の効率化など、どんなプロジェクトでも使える汎用的なもの。 | まずはこれを導入して、Skills の仕組みを理解する出発点に。 |
| カスタムスキル | 自分のチーム・プロジェクト固有のルールを反映。コーディング規約、セキュリティポリシー、レビュー基準等。 | チーム固有の知識を蓄積し、誰が使っても同じ品質を実現。 |
| ハイブリッド | 公式スキルをベースに、自分のプロジェクトに合わせてカスタマイズ。設定は4階層で管理され、組織ルールが最優先。 | 最も推奨される方法。80%の品質で運用を始め、使いながら改善。 |
実用的なカスタムスキルの例
- コードレビュー: セキュリティ・パフォーマンス・可読性・テストの4軸でチェックし、深刻度付きの表で報告
- ドキュメント生成: 社内テンプレートに従った設計書・仕様書を自動作成
- テスト駆動開発: テストを先に書き、実装、リファクタリングの TDD サイクルをガイド
- データ分析: 組織固有のワークフローに沿ったデータ処理パイプラインを実行
- MCP 連携強化: 外部ツールの最適な使い方をスキルとして定義し、ツール選択の判断を自動化
初心者が始めるステップ
公式プリビルトスキルをインストールして、既存スキルの動作を体験する
Skill Creator を使って、普段よく行う作業(レビュー、テスト等)をスキル化する
RICE 構造(Role=役割 / Instructions=指示 / Constraints=制約 / Examples=具体例 の4つを明記する書き方)でスキルの品質を高める
チームで共有し、Git 管理でバージョン管理する
Skills の10の実践テクニック
X投稿で「9割の人が知らない Claude Skills を全部まとめた」として話題になった内容を、ここで詳しく解説します。
1. Progressive Disclosure(必要なときに必要な分だけ情報を出す仕組み)
何のため? Skills が大量にあっても Claude の記憶容量を圧迫しないようにするための仕組みです。
日常のたとえ: 辞書を丸ごと読むのではなく、調べたい単語のページだけ開くようなもの。Claude も同じで、3段階で「必要な分だけ」情報を読み込みます:
- 起動時: 全スキルの YAML フロントマター(ファイルの冒頭に書く設定情報。履歴書のヘッダー部分のようなもの)から名前と説明文だけを読み込む(1スキルあたり約100トークン(テキストの量を測る単位。日本語1文字がだいたい1〜2トークン))
- リクエスト時: ユーザーの指示に合致するスキルの SKILL.md 本文だけをロード
- 必要時: references/ フォルダ内の参照ファイルにアクセス
つまり、100個のスキルをインストールしても起動時のコスト増は約10,000トークン程度。実行時には必要な1〜2個のスキルだけが読み込まれます。
2. 動的引数($ARGUMENTS)
何のため? スキルを呼び出すとき、「どのファイルを対象にするか」などの情報を渡すための仕組みです。
日常のたとえ: 「この書類をコピーして」の「この書類」の部分を毎回変えられるようなもの。たとえば /review src/api/users.py と入力すると、SKILL.md 内の $ARGUMENTS が src/api/users.py に自動で置き換わります。
# SKILL.md の中で 対象ファイル: $ARGUMENTS # $0 = 第1引数, $1 = 第2引数 のように位置指定も可能
3. 動的コンテキスト注入(!`command`)
何のため? スキルが「今の状況」を自動で把握できるようにするための仕組みです。
日常のたとえ: レシピに「今日の気温に応じて発酵時間を調整」と書いてあるようなもの。SKILL.md の中にシェルコマンド(ターミナルで実行する命令)を埋め込むと、スキル読み込み時にコマンドが実行され、その結果がスキルの内容に自動反映されます。
# SKILL.md の中で !`コマンド` と書くと、その場で実行されて結果が挿入される # 今どのブランチ(作業線)にいるかを自動取得 現在のブランチ: !`git branch --show-current` # 最近の変更履歴5件を自動取得 最近の変更: !`git log --oneline -5`
4. Context Forking(コンテキスト分離)
何のため? 重い作業をしても、メインの会話の記憶容量を消費しないようにするための仕組みです。
日常のたとえ: 会議中に大量の調べ物が必要になったとき、自分で調べるのではなく部下に別室で調べさせて、結果だけ報告してもらうようなもの。YAML フロントマター(ファイル冒頭の設定情報)に context: fork を設定すると、スキルが別のサブエージェント(部下AI)内で実行されます。
--- name: deep-analysis # スキルの名前 description: コードベース全体の深い分析 # 説明 context: fork # fork = 別の部下AIで実行(メインの記憶を消費しない) agent: Explore # Explore = 調査専門のサブエージェントを使う ---
5. 拡張思考(ultrathink キーワード)
何のため? Claude に「じっくり時間をかけて考えて」と伝えるための仕組みです。
日常のたとえ: 簡単な質問なら即答でOKですが、重要な経営判断には熟考が必要ですよね。SKILL.md の本文に「ultrathink」というキーワードを含めると、Claude が深い推論モード(じっくり考えるモード)で実行します。システム全体の設計やセキュリティ監査など、複雑な判断が必要なスキルに最適。
6. 意図しない実行の防止
何のため? 危険なスキルを Claude が勝手に実行しないようにする安全装置です。
日常のたとえ: 非常ボタンにカバーが付いているのと同じ。うっかり押せないようにしておく仕組みです。データベースリセットなど破壊的な操作を含むスキルに disable-model-invocation: true を設定すると、Claude が自動で呼び出すことを防ぎ、あなたが明示的に /スキル名 で呼んだときだけ実行されます。
7. サブエージェントとの連携
何のため? 「専門知識を持った部下AI」を作るための仕組みです。
日常のたとえ: 新人を採用するとき、その人専用のマニュアルを渡すのと同じ。サブエージェント(部下AI)の設定ファイルに skills フィールドを指定すると、そのサブエージェントに特定のスキルを事前ロードできます。「セキュリティレビュー専門の部下AI」に「セキュリティスキル」を組み合わせるなど、専門性の高いワーカーを作れます。
8. CLAUDE.md との使い分け
CLAUDE.md には常に守るべきルール(200行以内)を書き、Skills には特定タスク用の詳細な知識を書きます。CLAUDE.md を「会社の就業規則」、Skills を「業務マニュアル」と考えるとわかりやすいです。CLAUDE.md に全部書くとコンテキストを常に圧迫しますが、Skills なら必要なときだけ読み込まれます。
9. プラグインとして配布
何のため? 自分が作ったスキルを他の人にも使ってもらうための仕組みです。
日常のたとえ: 自分が作った便利なレシピをレシピサイトに投稿するようなもの。作ったスキルを .claude-plugin/plugin.json 形式でパッケージ化すると、チームや外部に配布できます。agentskills.io マーケットプレイス(スキルのアプリストア)で公開することも可能。
10. スキルの品質管理
何のため? 使っていないスキルが溜まって散らからないようにするための仕組みです。
日常のたとえ: クローゼットの整理。着なくなった服を定期的に処分するのと同じです。/skill-stocktake コマンドでインストール済みのスキルの品質を監査できます。使われていないスキル、古くなったスキル、重複するスキルを検出してクリーンアップ。
出典: @ADHDHSP249834「9割の人が知らない Claude Skills を全部まとめた」 | Qiita: Claude Skills 実践テクニック10選
skills.sh — 90,000以上のスキルを検索できるプラットフォーム
「どんなスキルがあるのか分からない」「自分の用途に合うスキルを探したい」— そんなときに使えるのが skills.sh というプラットフォーム(Webサービス)です。世界中のAIエージェント向けスキルを横断検索できる「スキルのGoogle」のような存在です。
たとえると
skills.sh の規模
91,581+
スキルのインストール総数
41+
対応AIエージェント数
80+
参加企業数
対応しているAIエージェント
Claude Code だけでなく、以下のようなAIエージェントのスキルも横断検索できます:
- Claude Code — Anthropic の CLIエージェント
- GitHub Copilot — GitHub の AI コーディングアシスタント
- Cursor — AI 統合コードエディタ
- OpenAI Codex — OpenAI のコーディングエージェント
- その他 Cline、Windsurf、Gemini など約20以上のプラットフォームに対応
人気スキルランキング(トップ5)
| 順位 | スキル名 | 開発元 | インストール数 |
|---|---|---|---|
| 1 | find-skills | Vercel Labs | 774.9K |
| 2 | vercel-react-best-practices | Vercel Labs | 261.1K |
| 3 | frontend-design | Anthropic | 218.5K |
| 4 | web-design-guidelines | Vercel Labs | 210.6K |
| 5 | remotion-best-practices | Remotion Dev | 187.3K |
スキルのインストール方法
# npx = Node.jsのパッケージを一時的にダウンロードして実行するコマンド # skills add = スキルを追加するサブコマンド # <owner/repo> = GitHubのユーザー名/リポジトリ名 npx skills add <owner/repo> # 例: Vercelのフロントエンドデザインスキルをインストール npx skills add anthropics/frontend-design
主なスキルカテゴリ
- フロントエンド開発: React、Vue、デザインガイドライン
- バックエンド/インフラ: Azure サービス、データベース設計、DevOps(開発と運用を統合する手法)
- テスト/品質: Playwright(ブラウザテストツール)、テスト戦略、コードレビュー
- マーケティング: SEO監査、コピーライティング、コンテンツ戦略
- 生産性: Gitワークフロー、ドキュメント生成、プランニング
- AI/自動化: 画像生成、動画生成、ワークフロー自動化
すべて無料
出典: @09pauai X投稿 | skills.sh