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Subagents — AIの部下に仕事を任せる
中級者向け調査・レビュー・テストを別のAIに委任して効率化
サブエージェントって何?(会社のたとえ)
会社のチームワークで考えてみましょう。
あなたが上司(=メインの Claude)だとします。
部下(=サブエージェント)がいて、調査や単純作業を任せられます。
ポイント:
• 部下は自分の机(独立した記憶領域)で作業する → あなたの机は散らからない
• 部下は作業が終わったら結果だけ報告してくる → 途中経過は不要
• 部下は得意分野がある → 適材適所で任せられる
これが「コンテキストを節約する」最も効果的な方法です。
あなたが上司(=メインの Claude)だとします。
部下(=サブエージェント)がいて、調査や単純作業を任せられます。
ポイント:
• 部下は自分の机(独立した記憶領域)で作業する → あなたの机は散らからない
• 部下は作業が終わったら結果だけ報告してくる → 途中経過は不要
• 部下は得意分野がある → 適材適所で任せられる
これが「コンテキストを節約する」最も効果的な方法です。
なぜ使うの?
前のページで学んだ「コンテキスト管理」を思い出してください。
もし Claude に直接「このプロジェクトのファイルを全部調べて」と頼むと、 調査結果だけで記憶容量(コンテキスト)がいっぱいになってしまいます。
サブエージェントに調査を任せれば、要約だけが返ってくるので、 メインの Claude の記憶容量を温存できます。
サブエージェントで記憶容量を節約
直接調査させた場合: ┌────────────────────────────────────────┐ │ 🔴 調査結果でいっぱい! 実装する余裕がない... │ └────────────────────────────────────────┘ サブエージェントに任せた場合: ┌────────────────────────────────────────┐ │ 🟢 要約だけ + 🔵 実装の余裕たっぷり! │ └────────────────────────────────────────┘
注目: Everything Claude Code(ECC)
ひとことで言うと: 1人で使う Claude Code を「28人の専門チームが裏で動く開発環境」に変えるプラグイン(追加機能パッケージ)です。Anthropic ハッカソン(開発コンテスト)で優勝した実績があり、GitHub(開発者のコード共有サイト)で 114K スターを獲得しています。
ECC の全体構成
| コンポーネント | 数量 | 内容 |
|---|---|---|
| サブエージェント | 28 | 計画・設計・レビュー・ビルドエラー解決・言語別レビュー等の専門エージェント |
| Skills | 125+ | コーディング規約、バックエンドパターン、フロントエンド、テスト、デプロイ等 |
| コマンド | 60+ | /plan, /tdd, /code-review, /build-fix, /e2e, /security-scan 等 |
| ルール | 34 | 12言語エコシステム対応(TypeScript, Python, Go, Rust, Java, Kotlin, C++, PHP, Swift 等) |
| テスト | 997+ | 自動テストで品質を保証。コードの80%以上がテストでカバーされている |
28のサブエージェント一覧
28人の専門家チームを「会社の部署」に例えると、5つのグループに分かれます。全部を覚える必要はありません。自分が使いそうなグループだけ見れば大丈夫です。
| カテゴリ | エージェント名 | 役割(ひとことで言うと) |
|---|---|---|
| 企画・管理部門(5人)― 何を作るか考え、品質をチェックする人たち | ||
| コア | planner | 「どう作るか」の計画を立てるプロジェクトマネージャー |
| architect | 建物の設計士のように、システム全体の構造を設計する | |
| tdd-guide | 「まずテストを書いてから作る」方法のガイド役 | |
| code-reviewer | 書かれたコードの品質をチェックする検品係 | |
| security-reviewer | セキュリティの穴がないか探す警備員 | |
| サポート部門(4人)― トラブル対応や雑務を担当する人たち | ||
| ユーティリティ | build-error-resolver | 「動かない!」エラーを直す修理係 |
| e2e-runner | ユーザーの操作を自動で再現してテストする係 | |
| refactor-cleaner | 使われていないコードを掃除する清掃係 | |
| doc-updater / docs-lookup | 説明書の更新と参考資料の検索係 | |
| 各言語の専門家(7人)― プログラミング言語ごとの専門チェック係 | ||
| 言語別レビュー | typescript-reviewer, python-reviewer | Web系言語の「お作法」に沿っているかチェック |
| go-reviewer, rust-reviewer, java-reviewer | 高速・安全重視の言語の専門チェック | |
| kotlin-reviewer, cpp-reviewer | スマホアプリ・システム系言語の専門チェック | |
| トラブルシューティング部門(6人以上)― 言語別の「動かない!」を解決する専門家 | ||
| ビルドエラー解決 | go/rust/java/kotlin-build-resolver | 各言語でプログラムが正常に組み立てられないエラーを修正 |
| cpp/pytorch-build-resolver | C++やAI学習ライブラリのエラーを修正 | |
| 運用・管理部門(3人)― チーム全体の効率を上げる裏方 | ||
| 運用 | chief-of-staff | 連絡事項の優先度を判断して下書きを作る秘書 |
| loop-operator | 繰り返し作業を安全に見守る監視係 | |
| harness-optimizer | 設定を最適化してコストを下げるコンサルタント | |
125+ Skills の構成
Skills は以下のカテゴリに整理されており、それぞれが特定のドメインに対応しています:
- コーディング規約: 言語別のベストプラクティス(TypeScript, Python, Go, Rust, Java 等)
- バックエンドパターン: API 設計、データベース最適化、キャッシュ戦略
- フロントエンド: React / Next.js パターン、プレゼンテーション生成
- コンテンツ作成: 記事執筆、市場調査、投資家向け資料
- フレームワーク別: Django, Laravel, Spring Boot, PostgreSQL の専門パターン
- テスト/品質: TDD ワークフロー、セキュリティレビュー、評価ハーネス
- インフラ: Docker、E2E テスト、デプロイ、データベースマイグレーション
セキュリティスキャン(AgentShield)
ひとことで言うと: コードに「セキュリティの穴」がないか自動でチェックしてくれる機能です。102個以上のセキュリティルールに基づいてコードを検査します。/security-scan と入力するだけで即座にスキャンが実行されます。保存(コミット)前に自動でチェックする設定も可能です。
インストール方法
# 方法1: プラグインとして導入(最も簡単。2行コピペするだけ) /plugin marketplace add affaan-m/everything-claude-code /plugin install everything-claude-code@everything-claude-code # 方法2: 手動インストール(より細かく設定したい人向け) # まずプロジェクトをダウンロード git clone https://github.com/affaan-m/everything-claude-code.git # インストールスクリプトを実行 ./install.sh --profile full # macOS/Linux の場合 ./install.ps1 --profile full # Windows の場合 npx ecc-install typescript # どのOSでも使える方法
Claude Code と Cursor の両方で使える
ECC は Claude Code だけでなく、Cursor、OpenCode、Codex、Antigravity など複数のコーディングエージェントに対応しています。チーム内で異なるツールを使っていても、同じルールとスキルを共有できます。
最初から使えるサブエージェント(すぐ使える部下たち)
| 名前 | 得意なこと | 速さ | 使い方の例 |
|---|---|---|---|
| Explore (探索担当) | プロジェクトの中を調べる。 ファイルを見つけたり、コードを検索したり。 | 速い | 「あの設定ファイルどこにある?」 「この関数を使っている場所を全部探して」 |
| Plan (計画担当) | 大きな変更をする前に、 必要な情報を集めて計画を立てる。 | 普通 | 「認証の仕組みを変えたい。影響範囲を調べて」 |
| General-purpose (万能担当) | 調べものから実際の作業まで、 何でもこなす汎用タイプ。 | 普通 | 「このバグの原因を調べて、修正案も作って」 |
| Claude Code Guide (ヘルプ担当) | Claude Code 自体の使い方を教えてくれる。 | 速い | 「/batch コマンドの使い方を教えて」 |
自分だけのサブエージェント(カスタム部下)を作る
「セキュリティ専門のチェッカー」「日本語の文章校正」など、 あなた専用の部下AIを作ることができます。
# ファイルの場所: .claude/agents/security-check.md # (プロジェクトフォルダの .claude/agents/ の中に置く) # --- で囲まれた部分 = 設定情報(部下AIのプロフィール) --- name: security-check # 部下AIの名前 description: コードに危険な部分がないかチェックする # 何をする部下か model: sonnet # 使うAIモデル(sonnet = 高速で安価) tools: # この部下が使える道具 - Read # ファイルを読む権限 - Grep # ファイルの中を検索する権限 - Glob # ファイルを探す権限 maxTurns: 15 # 最大15回のやり取りで完了させる(無限に作業しないよう制限) --- あなたはセキュリティの専門家です。 以下の危険がないか確認してください: 1. パスワードやAPIキーがコードに直接書かれていないか 2. ユーザーの入力をそのまま使っている箇所がないか (悪意のある入力でシステムが乗っ取られる可能性) 3. ログインしていない人がアクセスできてしまう画面がないか 4. ファイルのパスを自由に指定できる箇所がないか (サーバーの秘密ファイルが読まれる可能性) 見つかった問題は「危険度: 高/中/低」を付けて、 修正方法と一緒に報告してください。
用語解説:
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model: sonnet = このサブエージェントが使うAIの種類(sonnet は高速で安価)•
tools = サブエージェントが使える道具(読む、検索する、等)•
maxTurns = サブエージェントが何回のやり取りで作業を終えるか呼び出し方
| 方法 | 書き方 | 説明 |
|---|---|---|
| おまかせ | 何も指定しない | Claude が「この仕事はこのサブエージェントに任せよう」と自動で判断 |
| 名前で指定 | 「security-check を使ってチェックして」 | 使いたいサブエージェントを名前で伝える |
| @で確実に指定 | @"security-check (agent)" | この書き方なら100%そのサブエージェントが動く |
表で動かす vs 裏で動かす
| 表(フォアグラウンド) | 裏(バックグラウンド) | |
|---|---|---|
| 動き方 | 結果が返るまで待つ | 裏で動きながら別の作業ができる |
| たとえ | 部下の報告を待つ | 部下に任せて自分は別の仕事をする |
| 切り替え | デフォルト | Ctrl+B で裏に移動 |
| 向いている場面 | 結果がないと次に進めないとき | 複数の調査を同時にさせたいとき |